あなたは海難事故に遭遇したことがありますか?経験者しか知らない救命胴衣の話。。。なぜ、救命胴衣が必要か?
いつも軽いノリのおいらのブログですが、、、
たまには、真面目な記事でも(昔は真面目な原稿も書いてたんですよ)
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あれは、20数年前のこと。
乗船していた漁船がいきなり故障し、船底に穴が開きました。
季節は2月。
極寒の津軽海峡。
沖合い300mでのできごとです。
喫水線がだんだんと、海面に近づいていきます。
船長は、
みな、救命胴衣のまた紐しめたか?
とびこむぞ!!
乗船者は確か6名だったと思います。
覚悟を決めて飛び込みました。
そのまま沈んでしまえば、私たちは船に巻き込まれ、間違いなく、死の近道を歩むことになります。
岸までは、目視で300mほど。
行けそうだと、僕は思いました。
飛び込んだ瞬間、海は温かった。
当然でしょう、いくら晴天でも、外気温は、氷点下。
海水温は、9℃程度。
生暖かいのです。
ぼくらは暢気に泳ぎだします。
けれど、だんだん力が抜けていきます。。。
でじょぶかああ???
気づくとぼくは、小さな伝馬船の乗船者に、首根っこを引っつかまれ、
そのまま、先に見えていた砂浜まで、
水の中に体半分浸かったまま、引っ張られていきました。
そのまま、救急車へぼくらは押し込まれ、病院へ搬送。。。
その中で、ぼくは吐きました。それだけ消耗していたのです。
一人は、死に掛けました。低体温症候群。。。
なんとか全員助かりました。
※当時の模様は、青森の地元新聞にも掲載されました。。。
ぼくらは運が良かったのです。
いつもなら出稼ぎに出てしまうような時期に、漁協の監視に詰めていた漁師さんが、私たちをみつけたのです。
遭難から救助までものの10分ほどだったそうです。
漁師さんは、すぐに消防を手配、べたなぎの海を小型の伝馬船2艘で救助に来たのでした。
でもそれだけで助かったのでしょうか???
”みな、救命胴衣のまた紐しめたか?”
これが一番の要因なのです。
冬の船の釣りは、みな着膨れの状態です。
その状況で救命胴衣なしで飛び込んだら、みな溺死でしょう。。。
救命胴衣の大きな役目は、浮力です。
泳ぐためのものではありません。
浮かぶためのものです。
この状況で泳ぐことは、実は命を縮める行為です。
泳ぐことで、ぼくは、体力を奪われていったのです。
お医者さんは言いました。
後、20分遅れたら、全員死んでいたと。
救命胴衣が無ければ、今回の救助タイムでも皆さん死んでいましたよと。
まさに僕らは救命胴衣に助けられました。。。
この救命胴衣、これで4枚目です。
最初に購入した救命胴衣は、この事故のときに着用し、僕を助けてくれました。
その後、サブとして今も実家の倉庫の奥に眠っています。
その後もいろいろと自分なりに選び、毎回、安全性を確認しながら購入しています。
このほかにも、自動膨張タイプのものも所有しています。
基本的な着用方法を守らないと実は、なんの役にも立ちません。
海に落ちた際に、頭から、すっぽ抜けます。
着用タイプは2種存在し、
釣りで使用するものは、
また紐装着タイプが主です。
海難救助品に多いのは、胴を締め付けて着用するタイプですが、
動きの多い釣りでは、使うことがほとんどありません。
また紐タイプに30年以上お世話になっています。
これは釣りに限った話ではありません。
水辺で遊ぶ人にとって、事故はつき物と言ってよいでしょう。
そして、災害時にも救命胴衣は、必ず役立つものです。
モンベルさんでは、震災のことを考え、子供たち用の救命胴衣も考案、リリースしています。
最近では、お子さん用のレジャー用救難胴衣もたくさん販売されています。
ぜひ、水辺で遊ぶときには、着用をお願いいたします。
今回は、ちょっとしたさわりとして、基本的かつ重要なことだけを書かせていただきました。。。
- 2016.07.08 Friday
- スポーツ
- 23:07
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